2017年6月23日
平成29年分の類似業種目別株価等(1・2月分)が公表されました
~平成29年度税制改正の影響や如何に~
国税庁は平成29年6月13日付で、平成29年分の類似業種目別株価等(1・2月分)を公表しました。平成29年度税制改正大綱において、「類似業種の上場会社の配当金額、利益金額及び簿価純資産価額について連結決算を反映させたものとする」とされていたところ、ようやくその影響が具体的な数値として分かりました。
下記は改正前の平成28年分(単体決算をベースとし、かつ、利益と純資産は税務上の金額による指標)と改正後の平成29年分(連結決算をベースとし、かつ、利益と純資産は会計上の金額による指標)の比準要素について、3つの業種目を抜粋して比較した表です。当然のことながらどの比準要素も単体決算よりも連結決算のほうが高くなっていますが、思った程高くはなっていません。もちろん、類似会社の比準3要素の数値が高くなったということは、他の計算要素が同じであれば評価会社の類似業種比準価額は低くなりますので、納税者有利の改正点であることは間違いありません。
平成29年度税制改正では非上場株式の評価方法について他の改正も行われていますので、最近株価評価をしていないという会社もこの機会に株価評価してみることをお薦めします。
業種目(大分類) | 比準要素 | 平成28年分 | 平成29年分 |
製造業 | 配当金額 | 3.7円 | 4.2円 | 利益金額 | 19円 | 26円 | 簿価純資産価額 | 212円 | 246円 |
卸売業 | 配当金額 | 4.0円 | 4.2円 | 利益金額 | 21円 | 29円 | 簿価純資産価額 | 229円 | 255円 |
不動産業、物品賃貸業 | 配当金額 | 3.5円 | 4.4円 | 利益金額 | 24円 | 38円 | 簿価純資産価額 | 177円 | 209円 |
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